歯はプロフィール

仕事の忙しさにかまけて、長年放置した虫歯の治療に先日、歯医者さんを訪れた時のお話です。
勤務に追われ、歯科医院に通う余裕がなかったので、職場近くの初めて行く、歯医者さんに予約をいれました。初めて行く、歯科医院だったので、初対面の先生に緊張しながら、診察台の椅子に座り、口を開け、目をつぶっていると、私の歯を診察するや否や、先生は、「ジュースは好きですか?良く飲まれますか?」と、質問されました。私は、「実は、味のついていない飲み物は苦手なんです」と、答えると、先生は、「小さい頃の自宅の冷蔵庫の中を思い出して下さい。お母さんが、いつも、炭酸飲料やオレンジジュースを、冷蔵庫に冷やしておいてくれたのではないですか?」と言うのです。私は先生がなぜこんな質問をするのか、理解はできませんでしたが、母が、毎週、酒屋に、父の瓶ビールを1ダース注文する際に、私の分のジュースを、箱で届けさせていたことを話ました。先生は、こんなお話があるのですが、御存知ですか?ねずみのお話なのですが・・・、と話はじめました。

乳離れした、子ネズミを集めて、3つのグループに分けて、それぞれに、①お水、②塩水、③砂糖水のみを、一週間ほど与えました。その後、数週間の放置期間を置いてから、改めて①お水、②塩水、③砂糖を、自由に飲める環境に子ネズミたちを放すと、数週間前に、お水を飲んでいたグループはお水を、塩水を飲んでいたグループは、塩水を、また砂糖水を飲んでいた子ネズミのグループは、砂糖水を好んで飲んだそうですよ。今日、はじめて歯の診察をしてみて、君は、幼い頃、日常的に、お水ではなくジュースを飲むような環境で育ったのではないかなと思ったのです。虫歯の無い人、または、虫歯の少ない人の生活習慣には、共通点があるのです。また、虫歯の多い人、虫歯になりやすい人の生活習慣にも同じことが言えます。本日から、数回に分けて、虫歯の治療を始めますが、歯科医院に通院するだけではなく、患者さんには、ご自身の生活習慣を改めて、見直して頂くようなアドバイスもさせて頂くこともございます。長年の生活習慣を改めることは、簡単なことではないかもしれませんが、虫歯の痛みと、治療の痛みと共に、是非、天秤にかけてみて下さいね。

歯の診察をしただけで、患者さんの幼少期の生活習慣が分かるなんて、歯は、ある意味、自分のプロフィールでもあるのかもしれないなぁと、治療をしながら自分の生活習慣の改善を考えさせられました。

おばあちゃんのおやつと病院のカルテ

歯科で受ける定期検診について、取り上げた、あるデータをみつけました。
歯科医院で定期検診を受けていた人と、そうでない人の10年後の歯を失う本数は、約3倍であるのだそうです。皆さんは、このデータをどう受け止めますか?
歯科の定期検診の為に、かかりつけの歯科医院に通っていると、毎回の診察記録が残されて、蓄積されていきますよね?この記録の蓄積は、皆さんの健康をキープする上で、大変有効であると言えるデータなのだそうです。歯科の定期検診で記録として残されたカルテの蓄積が、皆さんの10年後の歯の命を支えているということになるのでしょうか?

歯科の検診を定期的に受診していた患者さんに、こんな出来事があったそうです。小学一年生の息子の歯科定期検診に、お母さんが同行し診察室に入ると、ドクターから、こんな質問を受けたそうです。「最近、おやつを増やしましたか?」身に覚えのない、お母さんは、「そんなはずは、ありません!」と言い切りました。実は、同行した母親は、独身時代は歯科衛生士として、歯科医院に勤務していたのです。大事な子供の歯の衛生には、人一倍敏感でした。砂糖やお菓子類が、子供の歯の成長にどれほど悪さをするのかを熟知していたので、子供には可哀そうだと思いながらも甘いおやつは控え、何よりも歯を虫歯から予防するような生活習慣を心掛けてきたそうです。また、歯科衛生士の知識から、正しい歯のブラッシングも心得ているので、母親として子供のデンタルケアには、ゆるぎない自信をもっていたようです。「先生も、我が家では、虫歯予防のために、甘いお菓子をほとんど食べない習慣を心掛けていることはご存知ですよね?なぜ、そのような、ことを言うのですか?おやつが増えたとは、いったいどういうことなのでしょう?」母親は、ドクターに、食らいつくように質問しました。歯の大事さを知っているからこそ、真剣そのものでした。ドクターは、カルテの記録をみながら、こう言います。「前回の検診の頃から、以前の検診にはみられないような、口内の乱れがみられるのですよ。ちょうど、4月の後半に検診にいらっしゃった頃からだね」と、落ち着いた口調で母親に告げました。母親は、思い当たることが何一つみつからないので、首をかしげながら、「子供の歯に問題のあるような生活習慣は、我が家には取り入れていません!」と、再度言い切り、歯科医院を後にしました。子供と一緒に自宅への帰り道を歩いていると、子供が、「おばあちゃん家に寄って帰ろうよ」と、母親に提案しました。小学一年生になってから、学校の通学路途中にある、祖母の家に寄り道することが、息子の日課になっていたようです。ちょうど歯科医院からも立ち寄れる場所だったので、2人はそのまま祖母の家に立ち寄ってみることにしました。するとなんということでしょう、祖母の家の食卓には、孫のためのおやつが山のように積み上げられていました。驚いた母親は、祖母に事情を尋ねると、今年の4月から小学校に通学するようになった孫が、毎日、立ち寄ってくれるのが嬉しくて、毎日甘いお菓子を用意して、2人でおやつの時間を楽しんでいたようなのです。歯科医院のカルテ記録には、母親には見えていなかった、子供の行動が映し出されていたようですね。ドクターには、おばあちゃんの存在がお見通しだったのかもしれませんね。

幸運の占いと歯科

先日、テレビで健康診断占いという特殊な占い師の存在を知りました。最初は、テレビの前で笑ってしまいましたが、健康診断に興味をもつには、とっかかりとして良いかなと軽い気持ちで、友人Bと遊び半分で、訪れてみることにしました。私自身は、占い師に何を言われても、特に検査に行くつもりはなかったのですが、友人Bと私が、気をつけるべき身体箇所は、「歯」だと言うのです。2人で顔を見合わせましたが、たしかに、最近の友人Bと喫茶店や居酒屋で、至近距離で顔を突き合わせ談笑していると、「口臭」を感じることが度々ありました。友人Bとは、古くからの付き合いですが、「口臭」については、面と向かっては率直には告げられずに、かれこれ1年は経過していたかもしれません。最近は、友人Bの「口臭」にも慣れてしまっていた感覚もあります。これは、良い機会と、友人Bに、歯科への検診をススメました。もちろん、私自身も占い師によると、「歯」の健康診断が必要とのことですので、こうなったら友人Bと連れ合い歯科検診です。可笑しな話ですが、健康診断占いの翌週に、2人の都合のつくに日程に日時を合わせ、歯科へ予約を入れました。すると、なんということでしょう、2人とも「歯周病」と診断されてしまったのです。笑いごとでは、ありません。私にも歯周病からくる、自覚のない「口臭」があったのです。占いの当日、「口臭」もちの歯周病のオッサン2人が、占いの館の狭い店内で、顔と膝を突き合わせて、健康診断の相談に来たが、さすがに占い師も面と向かっては、「口が臭いです。口臭を気にして下さい」とは、言えなかったのだろう。なんとも滑稽な話だが、誰も指摘できなかった2人の「口臭」問題を、占いが解決してくれたのです。今後は、かけがえのない友人Bとともに、口内のケアから健康面を見直し、さらに友情を深めていけたらと、長年の付き合いでも踏み込めなかった「口臭」問題の難関の壁を2人で、突破した気分で歯科検診の帰り道、いつものように飲みに行きました。